内容証明郵便

内容証明郵便とは

 内容証明郵便とは、裁判や話し合いになった時に「手紙を送った」、「手紙なんかもらっていない」とか「手紙に書いた」、「手紙には書かれていなかった」などの水掛け論にならないため、『郵便局が手紙に書いた内容と出した事を証明してくれる郵便』の事です。つまり、手紙に証拠能力を持たせる方法が内容証明郵便という事です。
ここで、注意して欲しいのは内容証明郵便は、手紙に書かれた内容と出した事を証明してくれるもので、『手紙が相手に送られたかどうかを証明するのは、配達証明郵便となります。』配達証明郵便は、郵便局に行って「配達証明郵便でお願いします」と言えばいいのですが、内容証明郵便はそう言う訳にはいきません。それをこれから説明していきます。

内容証明郵便の効力

1.証拠としての証明力がある
 内容証明郵便で相手に出せば、『@手紙を出したこと A手紙を出した日付 B手紙の内容』を証明できます。さらに、配達証明を付ければ、『@相手が受け取ったこと A手紙を受け取った日付』も証明できるのです。だからと言って、内容証明に強制力がある訳ではありません。内容証明を送ることによって、相手を逮捕できたり、財産を取り上げたりすることが出来るわけではないのです。内容証明は、郵便局が手紙の存在を証拠として残してくれるものなのです。

 

 

2.心理的圧迫を与える
 内容証明郵便は、一般の郵便とは違う点があります@配達員が直接配達する。A書面に「通知人」と「被通知人」の名前が表示されている。Bページのつなぎ目に割印が押されている。C書面に郵便局が証明する旨のスタンプが押されている。このことから、大変重要な文書であるイメージ相手に与えることができて、心理的圧迫を与える効果があります。内容証明郵便を貰った相手は、この重圧感のある郵便物により裁判になってしまうのではないかと不安になり、何らかの対応を考える様になります。

 

 

内容証明郵便の書き方

1.用紙の種類
 紙質もサイズも原則自由です。しかし、郵便局で5年間保存されるため、感熱紙などの保存に堪えないものは、使用しない方がよい。市販されている赤枠、赤マス目の内容証明用紙を使えば、相手に圧迫感を与えることが出来るので効果的です。また、封筒の色や大きさも自由です。

 

2.用紙の枚数
 用紙の枚数も自由です。書きたい内容をすべて書いてください。ただし、複数枚になった時は、ホッチキスや糊で綴じて、ページのつなぎ目すべてに契印を押してください。ですから、用紙の角を1カ所止めてめくれる様な綴じ方は良くありません。

 

3.1枚あたりの字数
 1行あたりの字数と1枚あたりの行数については決まりがあります。
  (縦書きの場合)
            1行20字以内、1枚26行以内

 

  (横書きの場合)
            1行26字以内、1枚20行以内
            1行13字以内、1枚40行以内
            1行20字以内、1枚26行以内

 

 字数・行数の制限は、「以内」ですから、1行10字、1枚10行でも構いませんし、1行目が10字で2行目が20字となっても構いません。用紙にびっしり書くよりか、空白を作って見やすい文章にしてください。

 

4.使用できる文字
 使用できる文字は決まっています。
  @ひらがな・カタカナ・漢字・数字
  A句読点・括弧・記号
  B英字は、氏名や会社名など固有名詞のみ

 

 また、字数計算は
  @句読点や記号も1字として計算します。
   (例) %(1字)、kg(2字)、NO.(3字)、
       @(○と1で2字、ただし序列の記号の場合は1字)

 

  A括弧は、前後を合わせて1字とします。字数計算では前の括弧を字数に含めます。
   ただし、序列を示す記号として取り扱う場合は、全体で1字と計算します。  
   (例)
   (1)支払い金額は、金1万円・・・この行は、12字((1)は1字)
   (2)期限は、○年□月△日
   上記の(1)の金額を請求する。・・・この行は、13字((1)は2字)

 

5.差出人と受取人の記載
 差出人と受取人の住所・氏名は、必ず記載してください。なお、相手が個人である場合は、自宅住所へ、相手が法人である場合は、本店所在地に送るようにしてください。。特に秘密にしたい場合は、「本人限定受取」とすれば、他の人に見られることはありません。
 さらに、封筒に記載する住所・氏名は、手紙文中に書かれているものと同じにしなくてはいけないので、注意してください。

 

6.手紙以外は同封出来ない
 普通の手紙ならば、資料や写真などを同封できますが、内容証明郵便には同封することが出来ません。ですから、資料や写真を送付する必要がある場合は、「別郵便で借用書のコピーを送ります」とか「必要であれば、証拠の写真をお送りします」などと記載します。

 

7.文面の内容
 内容証明は、書いた内容が保存されます。ですから、書き方によっては自分を不利にする事もあります。感情的になって、脅迫的表現や事実と異なる様な事を書いたりしたら、相手に付け込まれる事になりますから注意してください。また、法律を翳したりして威圧的な文章にしてしまうと相手が意固地になるようなこともあります。文章は、相手に譲歩する内容にして、物事がスムーズに進むようにしてください。

内容証明郵便の出し方

1.郵便局へ持っていくもの
 @手紙 3通(差出人・受取人ともに1名の場合)
  1通は相手への送達用
  1通は差出人の保管用
  1通は郵便局の保管用
 すべて、同文にしてください。

 

 A封筒1枚(差出人・受取人ともに1名の場合)
   表側に送達する相手方の住所・氏名を記入し、裏側に差出人の住所・氏名を記入して、
   封筒は、封をしない状態で持って行ってください。
   (住所・氏名は、手紙に書いたものと同様に書きます。)

 

 B印鑑
   訂正がある場合に、必要となります。

 

 Cお金
   内容証明郵便を送達するための料金は手紙の枚数などで変わり、
   1,000円〜2,000円程度です。

 

2.内容証明取扱郵便局へ持っていく
 内容証明が出せる郵便局は、本局や集配業務をしている大きな郵便局か地方郵政局長が指定した無集配郵便局に限られています。ですから、近所の郵便局へ持って行っても取り扱ってくれないかもしれませんので、事前に確認して下さい。裁判所内の郵便局から出すことが出来たら、消印に裁判所名が押されるので、相手に対するプレッシャーの効果が増すと思いますよ。

 

3.配達証明をつける
 内容証明は、手紙の内容を証明してくれるだけなので、相手に届いたか否かは、証明してくれません。そこで、内容証明には、必ず「配達証明」を付けてください。これで、いつ相手に届いたか証明出来る様になります。内容証明郵便を出した後でも、1年以内なら配達証明をしてもらえますが、それは差出人のみです。

 

4.書留郵便物受領書をもらう
 郵便料金を払って、差出人保管用の手紙を貰います。この時、内容証明として証明する印が押してあるか確認してください。それから、「書留郵便物受領書」を貰います。この受領書は、内容証明を証明して貰ったり、内容証明が配達されなかった場合の損害賠償請求などに必要となりますので大切に保管してください。

 

 

内容証明郵便は、諸刃の剣です。手紙の書き方で相手の対応は違ってきます。書き方に疑問や不安がある時はご相談ください。